「下半身を使った投球の感覚が初めて‥」(小学生・東京都・投手)

事前アンケート及び当日のヒアリングから

◆現在の状態を教えて下さい

・リリースで、よくすっぽ抜ける
・リリースポイントが分からない
・プレッシャーがかかると、ボールコントロールは余計にひどくなるが、プレッシャーがない状況でも、そもそもボールコントロールは難しい。
・以前と比べると、フォームが随分変わった感じがする
・球速が落ちた
・投げると、対角線にばらつく(例:右投げの場合、相手の左斜め上、及び相手の右足付近へのショートバウンド)

◆悩み始めたきっかけは何ですか?

・予期せぬ暴投

◆悩み始めた時期から、現在までどの位の時間が経過していますか?

・1週間前

◆イップスについて、どなたかに相談されていますか?

・チームの監督やコーチ

◆これまでの経緯(概要)

元々は内野手。最近投手をやるようになり、指導者より投球フォームの指導を受けた。特にグラブ側の腕を引くようアドバイスを受けた(他、目線の位置、足を使って投げること等)。その後のブルペンで相手が取れない程、高いボールを投げてしまった。すぐに低めに投げようとしたが、中々修正できず、そのままマウンドへ。しかし制球定まらず1死も取れずに降板。試合後から遠投、シャドウを勧められ練習を繰り返した。1週間経つが、状態回復せず来所。

◆所感

父親の同席のもとレクチャーを始めた。まだ症状を感じて1週間ということで、一見大きな不随意運動は見られなかった。だが一部、テイクバックからTOPまでの間で、僅かに区切りのある動作が見て取れた。その区切りから、必要以上に肘が内旋されてしまい、程よいタイミングでリリース出来ない状態が見て取れた。多くはリリースですっぽ抜けてしまい、右上方へ大きく逸れるボールが多かった(右投げ)。

4,5セットはキャッチボールを繰り返しただろうか?徐々にボールをコントロールする術を会得した様子であった。”ボールを投げる”という一連の動きのイメージを取り戻したように窺えた。いつの間にか、必要以上な肘の内旋も感じられなくなったのか、すっぽ抜けがなくなった。本人も気持ちよく投げていた。投げることが楽になった。と。
グラブ側の腕の使い方はもとより、目線や足を使って投げるといった、よく耳にするアドバイスについて、具体的にはどういう動きになり、それをどうしたらマスターできるのか?についても動作を交えて解説した。小学生ということもあり、父親に傍で聞いていただき補足説明して頂いたことが良かった。思ったより理解が出来た様子であった。特に下半身を使って投げると、簡単にコントロールが出来てしまうことを実感出来た事に喜んでいた。

「ボールコントロール」→「ボディコントロール」

◆受講後アンケート→161412a受講後アンケート

トレーニングサポート研究所

所長 松尾 明

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