事前アンケート及び当日のヒアリングから
◆現在の状態を教えて下さい
◆悩み始めたきっかけは何ですか?
・肩、肘などの故障
◆悩み始めた時期から、現在までどの位の時間が経過していますか?
・約10年程経過
◆イップスについて、どなたかに相談されていますか?
・まだ誰にも相談できていない
◆これまでの経緯(概要)
約4年ぶりのキャッチボールがきっかけだったとのこと。高校野球で一旦、グローブを置いたが、社会人になってからまた野球がやりたいと思い、地域の草野球に入った。その草野球での初日のキャッチボールが、イップスのきっかけであった様子。その日は何とも言えないおかしな感覚があったと。「久しぶりだったから、仕方ない・・」と思ってはいたが、リリースでの違和感がとても気になった。
これではせっかくの野球も楽しめないと思い、以後スローイング練習をするようになった。ネットスロー、手首に意識を向けたスナップスロー、天井投げ等、日々沢山練習をするようになった。だが、その努力とは正反対に、次第にボールの重みが感じられないままキャッチボールをするようになった。いつしか、リリースでボールの重みが感じられないにも関わらず、指先に過剰な意識が向かっていることに気づく。
外野を守る時は、中継までの距離感が苦手になった。捕手の時は、ファーストへの送球が苦手になった。腕をしっかり振っても、振っている感覚がない。
◆所感
不随意運動にまでは達していなかったが、以下2点気になった。
①利き腕への過度な操作意識、②送球方向へ突っ込んだフォームの定着(何度投げても突っ込む)。
それらの影響により、結果、リリースポイントにズレが出ているように見受けられた。リリースが不安定になるため、慎重になるあまり、宙を撫でるような動きが見られた。プレッシャーはかかっていないはずだが、自然と”ボールを置きにいく”ような姿が見られた。
なぜ、このようなことが起きるのか?説明を加えていった(医療に携わる方、しかも専門領域の方でもあったため、理解頂くのが早かった)。
連動性を促進するキャッチボールを何度も行った。感触が良かったりそうでなかったりを繰り返した。どうすれば制御が利くボールを投げられるのか?頭と身体で理解頂いた。ご納得いただけた様子であった。
「ボールコントロール」→「ボディコントロール」
◆受講後アンケート→12923m受講後アンケート
トレーニングサポート研究所
所長 松尾 明