事前アンケート及び当日のヒアリングから
◆現在の状態を教えて下さい
◆悩み始めたきっかけは何ですか?
◆悩み始めた時期から、現在までどの位の時間が経過していますか?
・約4ケ月経過
◆イップスについて、どなたかに相談されていますか?
・両親
◆これまでの経緯(概要)
4ケ月程前までは普通に投げることが出来ていた。ある日の練習中、挟殺プレーを繰り返す練習があった。そこで沢山のボールを投げた。次第に肩が痛くなってきた。だが、挟殺プレーの練習はそのまま続けた。痛みの少ない投げ方をしようと、肘の位置を下げた。すると送球が楽になった。その後の練習や試合でも、痛みを軽減させるために肘を下げて送球するようにした。痛みが減った。
それから約1ケ月後、練習中、急にボールがすっぽ抜けるようになった。おかしい・・・。試合でもすっぽ抜けるようになった。しかも考えられない暴投が出始めた。特に、投手への返球(速度調節)が殊更難しくなっていった。次第に恐る恐る投げるようになった。テイクバックも小さくするようにした。すると投げづらくなっていった(動きにくい)。
周囲からは「肘を伸ばして投げること」「気持ち的な問題だから!」とアドバイスを受けてきた。
◆所感
キャッチボールの1球目から、投げづらい様子(力感がない)が伝わってきた。投げる方向に、反動(勢い)をつけて投げないと、上手く腕を振ることができない様子が伝わってきた。トップから、リリースまで、力が抜けた状態で腕を振っている様子が見て取れた。投げれば投げる程、キャッチボールの意欲も萎えていく様子が伝わってきた。
なぜ、このような状態になったのか?、本人のこれまでの経緯をもとに仮説を立て説明した。同席の母親にも横で聞いて頂いた。母子ともに納得頂いた。その後、解決方法を提示。少しずつチャレンジして頂いた。徐々に、説明した意味を理解頂いた。「気持ちがいい」と徐々に手応えをつかんでいった。心地良さそうであった。「リリースでしっかり指に掛かる」と一連の動作にも力感が出てきた。
休憩を取りながらキャッチボールは10セット以上は行った。速度調節の要領も得て、ボールのスピード調節が出来るようになっていった。
キャッチボールが普通に出来るようになってきたので、私が投手として投げ、彼が捕手。返球の練習を繰り返した。更に捕手ゴロ→各塁を想定した送球や、盗塁阻止のためのセカンド送球を行った。彼の練習リクエストに応えた。
「ボールコントロール」→「ボディコントロール」
◆受講後アンケート→171124n受講後アンケート
トレーニングサポート研究所
所長 松尾 明