事前アンケート及び当日のヒアリングから
◆現在の状態を教えて下さい・
・手が頭に当たる(以前は肘が必要以上に屈曲し、肩まで当たっていた)
◆悩み始めたきっかけは何ですか?
◆悩み始めた時期から、現在までどの位の時間が経過していますか?
・約16年経過
◆イップスについて、どなたかに相談されていますか?
・チームの監督やコーチ
・チームの同僚、先輩、後輩
・カウンセラー
◆これまでの経緯(概要)
遡ること16年前(高校生の頃)。プロの投球動画を真似て、腕をもっとムチのようにしならせようと投球練習をしていたら、いつからかリリース前に手が頭に当たるようになった。それを防ごうと、おかしな肩肘の使い方になっていった。これでは上手く投げることが出来ないと感じ、テイクバックを内野手のように小さくした。すると、何とか投げられるようになった。とはいえ、またすぐ頭に当たってしまうため、腕を横降りで投げざるを得なかった。外部トレーナーにも体の使い方を教えてもらったりしたが、上手くいかなかった。他、youtubeのある動画を観て肩肘の使い方を見て実践した。それは参考になった。頭に当たることは少なくなった。
ただ、シュート回転やリリースで力が伝わらない状況は続く。常にテイクバックからリリースまで、頭に当たらないような意識がまだある。気持ち良く投げられない。思うように投げられない不安感がずっとある。
本来は投手。外野で何とか野球を続けてきたが、再度、投手にチャレンジしたい。そう思い来所。
◆所感
頭に当たるスレスレのところ(耳横)から手が出てくるのは見て取れた。本人も言っていたが、一連の投球動作で、途中、僅かに静止する間があり投げづらい。そしてリリースで力が伝わらない。こんな状況のコメントがあったが、その通りであった。
何故手が頭に当たったり、当たらなかったりが起こるか?力が伝わらない、動作に不安感があるのか?などを最初に解説した。問題点が何かを説明した。納得頂いた。
では、どうしたらその問題点を解決できるのか?順を追って説明した。早速、体現してもらうようキャッチボールを再開した。再開後1回目は、何となくの違いであろう「?」な表情であった。「まだちょっと腕の動きが不安。どうしたらいいか?」と質問を受けた。適切に答えた。2回目、30分前の動作感覚との差異が明らかになってきた様子。これまでの身体の使い方と今の使い方で感覚が全く違っていることに気づいて頂いた。この頃からシュート回転が減ってきた。インステップも気にしていたが、減ってきた。まっすぐになってきた。3回目、力強く勢いあるボールが出てきた。「指にかかっている」とコメントが聞かれ始めた。次第に整理されてきた様子。4回目は本人も腑に落ちてきたのか、気持ち良く投げていた。
終了後はより定着させるために、絶対にやってはいけない反復練習、やった方が良い反復練習を伝えて終了した。
「ボールコントロール」→「ボディコントロール」
◆受講後アンケート→16147n受講後アンケート
トレーニングサポート研究所
所長 松尾 明