「今日教えて頂いたことを参考に‥」(大学生・捕手・山口県)

イップス克服コーチング受講者の悩み(事前アンケートより)

◆現在の状態を教えて下さい

・動作をうまく制御できない
・投げ方を忘れた
・力感がない、力が入らない
・そのほか(リリース前に、ボールを持っている腕が頭に当たる)

◆悩み始めたきっかけは何ですか?

・フォームの変更

◆悩み始めた時期から、現在までどの位の時間が経過していますか?

・7年位経過

◆イップスの症状について、どなたかに相談されていますか?

・チームの同僚、先輩、後輩

受講者の特徴・松尾の感想

◆最初にキャッチボールを見た感想

本来の投球フォーム(型)が一部崩れ、見失っているのが見て取れた。
「肘」の動きの集中修正、試行錯誤の痕跡が見て取れた。このような状態であれば、投げれば投げる程苦痛が助長。違和感と不快感が相まって、さらに制御感が乏しくなるのも理解出来た。他以下のような状態が見て取れた。
・利き腕主導の投球フォームの定着(特にテイクバックの形)。
・過剰な体幹の捻り。及びその反動の捻り戻しの投球フォームの定着。
・グラブ側の肩(右投げ)腕が極端に内捻。インステップを助長。
・不随意な動き(ボールを持っている腕が、頭に当たり痛そう)
・プレッシャーに関係なく、ボールを投げることそのものに違和感、不快感。

◆イップス克服コーチングの指導と感想

「イップスは精神的なもの(弱さ)が原因」といった一般的なイップスの誤解が、彼のイップス状態をさらに深刻に助長しているように感じた。従ってその点の誤解から解いていった。
又、リリース時に腕が頭に当たることや、そもそも投げ方が分からない、動作を制御出来ないことが全て現象(結果)であること。原因ではないことを説明した。勿論、心の持ち方でもないことを説明した。私の経験や他の方々の事例等も交え、説明した。本人は合点がいった様子で「そう、そうです」と深く頷き安心してくれた。

本人のリクエストもあり、計4時間殆ど休みなくみっちり指導を行った。
最初の1時間は、何故制御感覚が生まれてこないのか?なぜ肘先ばかりを集中すると良くないのか?(集中せざを得ないのか?)、何故頭にボールが当たるのか?当たらないのか?を本人の動きと私の動きを元に説明した。
その後3時間は、適宜小休止を入れながらキャッチボールを繰り返した。
動作改善のアドバイス一投後から早速効果を感じて頂いた。
「あ~こんな感じ。そうそう。うわーこんなの何年ぶりだろう。投げるのが気持がいい」。 本当に数年ぶりに実感した様子で、顔が紅潮していた。
その後、キャッチボールの距離も一気に広がっていきそうでな勢いになった。ただ、距離のストレッチに入ると、これまでの小手先動作の記憶が優先され、良くない感触が顔をのぞかせ、腕が頭に当たることがあった。それでも良い感触が交互に出始めた。「慌てず少しずつやっていこう」申し合わせた。

スムーズな投球動作、本来の自分の投げ方を直に実感して頂いたことは彼のモチベーションになったようであった。後は円滑な動作の再現性を高めることが必要。
最後の30分。リリースで力が伝わるボールが出てきた。回転数が上がってきた。高めに伸びる球も出現。テイクバックの位置やトップをつくる過剰な意識も減り、インステップも軽減。「今はどう?」と質問した。「あ、特に何も考えていません」と言っていた。

「ボディコントロール→ボールコントロール」

「ボディコントロール→バットコントロール」

受講後アンケート→11000211① 受講後アンケート

トレーニングサポート研究所

所長 松尾 明

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