イップス克服コーチング受講者の悩み(事前アンケートより)
◆現在の状態を教えて下さい
・動作をうまく制御できない
・よくすっぽ抜ける
・リリース時、感覚がない
・リリース時、リリースポイントを見る
・力感がない、力が入らない
◆悩み始めたきっかけは何ですか?
・オフ明けの練習から
・その他
◆悩み始めた時期から、現在までどの位の時間が経過していますか?
・数十年
◆イップスの症状について、どなたかに相談されていますか?
・まだ誰にも相談出来ていない
松尾の感想(特徴)及び指導
◆最初にキャッチボールを見た感想
・投げる方向へ突っ込んでいた。
・早い段階で体重移動が起こっていた。
・肘、手首の動きでリリースを制御せざるを得ない状態であった。
・リリースに力が伝わっていないのが見て取れた。
リリース時に力が伝わらない為か、恐る恐るリリースされていた。ボールを投げる前の立位姿勢時から、体幹が制御しづらい状態であるのが見て取れた。
◆イップス克服コーチングの指導と感想
イップスのきっかけから数十年。とても長い年月が経過し、イップス症状の動作がそのまましみついていたように見受けられた。従って導入時は現状動作の理解に時間を多く割いた。動画撮影し、どこがどうなっているか?客観的に観察し説明した。特にリリースポイント。どうしても無意識に手首に意識が集中し、手首だけで投げてしまうプログラムが定着していた。その原因について動作の連動的観点から掘り下げて説明した。
キャッチボールをしながら改善指導を行った。最初は、肘や手首への過度な集中が起き、投球そのものが大変そうであった。キャッチボールの時間とレクチャーの時間を小刻みに分け、5~6セット程行った。
徐々に身体の軸が安定し、体幹が動かなくなってきた。リリースが安定し始める。テイクバックがきちんと取られるようになってきた。ボールの軌道も横ブレが極端に減少。心地良くなってきた様子。感触をつかんでからはしばらくキャッチボールを続けた。
コーチングを終え、振り返った。「今日のような内容って、投球の指導書や、イップスの本には載っていないですよね。。特に体軸、体幹の使い方は初めて聞きました。こうなんですね・・」とおっしゃっていました。
今後は球数が必要。動作の記憶が必要。今回の好感触を無意識に覚えてもらう為に、塁間の半分程度での短距離キャッチボールを勧めた。
「ボディコントロール→ボールコントロール」
「ボディコントロール→バットコントロール」
受講後アンケート→
1508⑦受講者アンケート
トレーニングサポート研究所
所長 松尾 明